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書籍タイトル:君の世界が見えてくる

君の世界が見えてくる
  • 一般定価

    廃版(閲覧のみ可)

  • 発行

    日本青年団協議会

  • 目次

    • 第一章 学習活動をどう考え、どうすすめるか
    • 第二章 仲間たちが生き生きと取り組む学習活動
    • 第三章 仲間・学習がささえた私の成長-青年団となにか-
    • 学習資料
    • あとがき

はじめに

青年団の若い活動家のあいだで、「学習活動は重い」という声をしばしば耳にする、そう思うのはむりのないことかも知れない。「学習」というと、ついみんなの頭のなかに、学校時代の「勉強」のことがうかんでしまうからだ。しかし、ほんとにそうだろうか。

いちばんひろく「学習」の意味をとらえかえすと、それは、みんなの考えや行動を前向きにかえていくいとなみといってよい。とすれば、「学習」は、型にはまったものではなくなるはずである。

たとえばこんなことがある。青年団の仲間たちは、各地で平和運動、合成洗剤追放運動・環境保全・自然保護運動・過疎からの脱却をめざす運動・選挙の明正化運動・女性の地位を高める運動などにとりくんでいる。そのさい、運動をすすめるなかで、かならずといってよいほど、関係する事実をひろくふかく知りながら問題を解決するためのたしかな問いつめあいが、肩をはらずに生き生きと、ヤングらしい機智・ユーモア・工夫をあふれさせてくりひろげられているはずである。ふだん、この事実を知り問題解決のてだてをみんなのものにしていく活動を、とりたてて 「学習活動」とよばないばあいがいが多い。しかし、みんなの行動を前向きに変えていく力が「学習」にあるとすれば、それはもうすでに、文字どおりゆたかなほんものの「学習活動」だといってよい。だから、「運動は学習を要求し、学習は運動を発展させる」ともいわれるのだろう。

また、こんなこともある。若い仲間たちはよく、ひとつのことにあれこれ思い悩んだあげく、青年団のなかで、ときには先輩のきびしい苦言やさりげないアドバイスに、ときには同年輩の仲間たちのあたたかいはげましにはっと目をひらかれ、思いきっていままでとはちがった生き方に一歩ふみだしていく。そんな苦言・アドバイス・はげましを自分なりにしっかりとうけとめ、思いをあらたにすることもまた、自分の考えをかえ、たくましく成長させていく力となるはずだから、身にせまるたしかな「学習」といえるのではないか。そのほかにも、さまざまな形の学習が青年団のなかにはゆたかに準備されている。いずれにしても、こうして、さまざまな「学習」が青年団活動にはりをあたえ、仲間一人ひとりの成長をふかいところでささえていく。そのなかで「君の世界が見えてくる」ことになる。

「学習」をこんなふうに考えれば、そのことはからうかぶイメージは、ずいぶんちがったものになってくる。そこでは、「重さ」「団苦しさ」「ぎこちなさ」はときほぐれ、「学習」が、「はりのあるもの」「楽しいもの」「生き生きとしたもの」になってくるかも知れない。

だから、この小さな本は学習活動を力にして青年団活動がゆたかに発展し、若い仲間たちのシャンとした生き方にはずみかつけばという思いで、各地の仲間の協力をえながら書かれたものである。

ところで、この本は、どこから読みすすめていってもいいと思う。自分の生き方にひきつけて「学習」に関心をよせてみたいと思えば、仲間たちのかざりけのない自己形成史ふうの記録をおさめた第三章から目をとおすのが自然かも知れない。また、青年団の実践活動にひきつけてということなら、第二章から読みはじめてもいい。それに、「学習とはなにか」「学習をどうすすめるか」というところあたりからはっきりさせたいというのなら、第一章から順々にページをくっていくのがいいだろう。とにかく、型にはまらず、興味のわきそうなところから、この本を見ていってほしい。

いずれにしても、この小さな本が若い活動家を中心に、多くの仲間にひろく活用されたらしあわせである。

一九八六年三月
青年団研究所学習活動委員会 千野陽一

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