1,100円(税込)
日本青年団協議会
『生きる~東日本大震災と地域青年の記録~』は、東日本大震災とその後を、青年たちが各地域でどのように生きぬいているか、その事実を記録として残すことを目的に始めた取り組みです。2012年3月第1号以来、これまで6年間にわたり継続的に発行してきました。
号を重ねるにつれて内容、書き方に幅が出てきました。今回初めて書く人もいれば毎号継続的に書いてくださる人もいます。今だから言えること、今になってやっと語れることがあったり、今になって自分自身が負った傷の深さに気づかされたという手記もありました。また、「忘れるべきこと」「忘れた方がいいこと」と、「忘れてはいけないこと」「残し伝えなくてはならないこと」があるという声もはっきり聴こえるようになってきました。忘れたいという気持ちと、忘れてはいけないという気持ちとのせめぎあいが、複雑な思いを呼び起こしているのです。
体験は時間の経過とともに記憶になっていきます。辛い体験を何度も思い出したり語ったりすることが、語る人・聴く人に何をもたらすのか考えさせられると同時に、だからこそ当時の言葉を文字にした記録をもっと活用したいと考えます。
現在も続く原発事故の被害や避難が突きつけるものに対しては、今もまだほとんど展望を見出せないままにいるように思えます。まだまだこれからです。
本書を読んでいただき、息の長い取り組みを今後も一緒に共有してもらえたら幸いです。
2017年2月15日
『生きる~東日本大震災と地域青年の記録~』第5号編集委員会 (辻智子)
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